小児医療の現状と課題

茨城県の小児科医数は,平成28年12月末現在で284人であり,人口10万人対では9.8と全国平均の13.3を大きく下回っています。
小児科は,時間外の対応の多さや不採算性が高い科目と言われ,全国の傾向と同様,茨城県においても,小児科を標榜する医療施設は年々減少しています。
また,近年,子どもを大切に育てたいという保護者の意識の高まりとともに,専門医志向,病院志向の傾向が強く,特に,休日・夜間,小児救急外来を設けている病院に患者が集中し,その多くを軽症患者が占める傾向があります。 

一般病棟数,小児科標榜病院数の推移

区分

平成
10年

平成
20年

平成
22年

平成
24年

平成
26年

平成
28年

茨城県

一般
病院数

196

171

164

162

161

158

小児科標榜
病院数

104

86

81

78

73

72

全国

一般
病院数

8,266

7,714

7,587

7,493

7,426

7,380

小児科標榜
病院数

3,720

2,905

2,808

2,702

2,656

2,618

 「医療施設調査・病院報告」(厚生労働省),「茨城県医療施設調査・病院報告」(茨城県)より

小児科医師数の推移

区分

平成
10年

平成
20年

平成
22年

平成
24年

平成
26年
平成
28年

茨城県

小児科
医師数(人)

225

245

249

279

283

284

人口10万人
当たり(人)

7.5

8.3

8.4

9.5

9.7

9.8

全国

小児科
医師数(人)

13,989

15,236

15,870

16,340

16,758

16,937

人口10万人当たり(人)

11.1

11.9

12.4

12.8

13.2

13.3

 「医師・歯科医師・薬剤師調査」(厚生労働省),「茨城県医師・歯科医師・薬剤師調査」(茨城県)より

圏域内における休日・夜間の診療体制では,夜間の小児医療を実施しているところが少なく,不足している状況です。また,医師の高齢化も深刻となっており,休日夜間診療所の当番医の確保にも支障をきたしており,地元の医師会会員の他に大学病院や県立こども病院からの派遣協力を受け,その運営を維持している状況にあります。

今後,新規開業がなければ,10年後には70歳を超える医師も多くなり,小児科の運営はできなくなる可能性もあります。

私たちが未来につなぐ子どもたちを産み育てるためには,休日夜間診療所,小児医療機関ともに必要不可欠な存在であり,運営を維持するためには,医師の負担を減らすということが重要なのです。そのために圏域住民ができることは,救急医療と同様に,ガイドブックやセミナーを通して小児医療に関する知識等を持ち,適正受診を心掛けるということであり,皆さんの協力が必要となります。

更新日:2017年05月01日