空家等対策の推進に関する条例

ページID1003453  更新日 2022年1月6日

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人口減少や少子高齢化、核家族化等の進行に伴い、全国的に適正な管理がされていない空家等が増加し、周囲に深刻な悪影響を及ぼしています。市では、市民の生命や財産等を保護し、安全で安心なまちづくりを推進するため、総合的な空家等対策の推進に関する条例を制定しました。

パブリックコメントの結果

空家等対策の推進に関する条例(案)について、パブリックコメントによる意見募集を、平成28年1月10日から平成28年1月29日まで実施したところ、4人の方から4件の意見が寄せられました。いただいた意見の概要とその意見に関する市の考え方を、次のとおりお知らせします。

パブリックコメントの内容と市の意見

番号1

意見の概要

空き家の解体をした際に高くなる土地の固定資産税等について、高くならないようにすれば、空き家の解体が進むと考える。

市の考え方

現在、一定の要件を満たす居住用家屋の敷地には、固定資産税の課税標準額を軽減する「住宅用地の特例」が適用されています。
本市において、空き家の解体後の土地に対する固定資産税額の上昇を抑えるには、市税条例により税額の一部を減免することとなります。条例に規定する減免の対象は、生活困窮者が所有するものや、自治会が所有する集会所敷地など公益性が高いもの、災害等により著しく価値を減じたものに限られており、空き家対策を目的に減免を行う場合においても、市民の理解を得られるものでなければなりません。しかし、空き家の所有者の中には、経済的に余裕がある方もいると思われること、減免の対象を空き家に限定することは、「住宅用地の特例」による軽減の対象外である店舗や倉庫等を解体した所有者、さらには空き地等の所有者との公平性を欠くものとなりますことからも、固定資産税の減免については、きわめて慎重に検討すべき課題であると考えております。
解体等を含めた空き家の適正な管理については、所有者に第一義的な責任があることからも、所有者への支援のあり方については、今後設置する予定の「空家等対策推進協議会」等の場において、補助制度の新設等を含めて慎重に検討してまいります。

番号2

意見の概要

安全性に問題のあった自宅の撤去等において多額の費用がかかり、心理的・経済的に容易ではないことを実感した。新築時はローン返済で手一杯だが、解体を含む将来の方向性や必要な準備について、所有者側及び市側が、早い段階で考えておくことが必要である。
整理をすると、「新築時」→「解体の予見性」→「方向性・準備」→「決断の時期」→「利活用方策」→「撤去」となり、この中で市は適時、必要な情報についての提供やPRを行い、また、例えば固定資産税に対策費を含ませることも考えられる。

市の考え方

現在使用されている建物について、将来的に管理されない空き家等としないための取組として、新築時に固定資産税額等を算出するための家屋調査を実施する際に、課税についての説明に加え、将来、建物を使用しなくなった場合に向けた情報を提供するほか、現在住宅を所有している方はもちろん、中古物件を取得した方や、住宅以外の建築物等の所有者等についても、様々な機会を捉えて空き家等対策に関する情報の周知・啓発を行ってまいります。
なお、固定資産税に対策費を含ませてはとのご意見については、市単独での取組は困難であり、国において法改正により対応すべき課題であると考えます。

番号3

意見の概要

ひたちなか市は、豊かな自然や気候的にも暮らしやすい環境に恵まれており、これらをPRして人口増加と活性化を図るために、転入者に空き家の提供をすることが考えられる。
一方で、空き家等の提供をしたくとも、市街化調整区域に居住もしくは不動産を有する高齢者の多くは、利便性が高い「まちなか」や福祉施設等に住み替えをしたくても、元手になる不動産の売買が規制により自由にできず、仮に売れたとしてもタダ同然の価値にしかならず、住み続けないといけないのが現状であり、結果として空き家問題になっている。不動産を自由に選べて、自由に売買ができるように市街化調整区域の規制の改正をし、市の活性化に繋げて欲しい。

市の考え方

空き家等を有効に活用することは、各地で取組が進められている社会情勢に即した施策であり、当市においても、空き家等を利用したサロン等の開設への補助など、有効活用を促進し、地域活性化に寄与する仕組みづくりを検討しているところです。
一方、市街化調整区域の各種規制につきましては、都市計画法その他関係法令に基づくまちづくりの基本的な考え方として、市街化区域への居住を誘導することにより、道路や公園、下水道など生活基盤の整備を効率的に行うこととしております。また、規制があることで農地や緑地が保全され、食料の確保及び豊かな自然の保護につながっている側面もあることから、市街化調整区域における規制緩和は難しいものと考えております。
もちろん、市街化調整区域においても、地域コミュニティの維持は大切であり、農家の後継者不足、農地等の保全を含め、市全体で取り組んでいくべき課題でありますことから、関係所管が認識を共有し、地域活性化に繋がるまちづくりを進めてまいります。

番号4

意見の概要

周囲に悪影響を及ぼす空き家等は、地域の景観を台無しにし、防災上の危険性も高い。外部の人から見れば、地域住民の資質も問われるものであり、早急なる法整備を願いたい。
また、地域のことは地域住民が一番知っていることなので、空き家撲滅キャンペーンなど地域活動の一環として行政と市民が一体となって推進すべきである。

市の考え方

周囲に悪影響を及ぼしている空き家等につきましては、その所有者等に対し「空家等対策の推進に関する特別措置法」及び当条例(案)に基づく行政措置(指導、勧告、命令、行政代執行)を行うことにより、地域環境の保全を図ってまいります。
また、空き家等対策につきましては、行政と市民、自治会をはじめとする地域等が一体となった取組が不可欠でありますことから、地域との連携を深めていくほか、具体的な取組について検討を進めてまいります。

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このページに関するお問い合わせ

空家等対策推進室
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