市指定考古資料

ページID1006214  更新日 2022年1月24日

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24.鉾の宮古墳群第2号墳出土埴輪一括(ほこのみやこふんぐんだい2ごうふんしゅつどはにわいっかつ)古墳時代後期

写真:頭部の埴輪3点


写真:馬形埴輪1


昭和41年に墳丘の失われた古墳が発見され、緊急調査の結果、箱式石棺が発見され、大刀、鉄鏃(てつぞく)、刀子、埴輪が出土しました。人物埴輪4点はいずれも頭部のみで、頬が朱色に塗布されたり、耳輪が表現されているなどの特徴があります。馬形埴輪は馬具を装着した飾馬で、ほぼ全貌を知ることができます。

25.虎塚古墳出土品一括(とらづかこふんしゅつどひんいっかつ)古墳時代後期

写真:小太刀や刀子


国指定史跡虎塚古墳の発掘調査で出土した埋葬に伴う資料です。石室内からは成人男子の遺骸1体と、小大刀、刀子、毛抜形鉄製品、やりがんな、鉄鏃(てつぞく)が副葬されていました。小大刀は全長38cm(センチメートル)、身幅3.2cm(センチメートル)、柄頭(つかがしら)は木質の作りで頭に銀製の紐通し環が付けられています。周堀や墓道からは鉄鉾(ほこ)、鉄釧(くしろ)、鉄鏃などが出土しており、これら鉄製品が一括で指定を受けています。この他に土師器や須恵器の破片が出土しています。

26.長岡遺跡出土弥生式土器(ながおかいせきしゅつどやよいしきどき)弥生時代後期

写真:壺形土器3点


茨城町長岡に所在する長岡遺跡から出土した資料で、弥生時代後期の「長岡式土器」の基準となる標識資料です。複合口縁で、頸部は無文又は櫛描きによる連続山形文・波状文・直線文が見られます。甕形や壺形土器5点が指定されています。

27.馬渡埴輪製作遺跡出土埴輪(まわたりはにわせいさくいせきしゅつどはにわ)古墳時代後期

写真:上半身のみの人物埴輪


写真:馬形埴輪2


国指定史跡馬渡埴輪製作遺跡から出土した埴輪で、人物埴輪2点と馬形埴輪1点が指定されています。人物埴輪は上半身と下半身を別々に製作した後、ソケット式に組み合わせるもので、埴輪製作技術の特徴を示す良好な資料です。馬形埴輪は、遺跡発見のきっかけともなった資料で、全長93cm(センチメートル)、高さ73cm(センチメートル)の大型のものです。轡(くつわ)・馬鈴・鞍(くら)・杏葉(ぎょうよう)などの馬具が細かく表現された飾馬で、ほぼ完全な姿をとどめています。

28.三反田蜆塚貝塚出土土偶(みたんだしいづかかいづかしゅつどどぐう)縄文時代後期

写真:右に山形土偶、左にハート形土偶の2体


中丸川右岸の台地縁辺に所在する三反田蜆塚貝塚から出土した土偶2点が指定されています。1点は高さ10cm(センチメートル)の山形土偶で、両腕と左乳房を欠いていますが焼成がよく、縄文時代後期加曾利(かそり)B式期の貴重な資料です。もう1点は高さ16.3cm(センチメートル)、顔は円形で目立つ鼻があり、胴部は細く1対の乳房が表現され、両脚が大きく開いた安定感のあるいわゆるハート形土偶で、縄文時代後期堀之内(ほりのうち)式期の貴重な資料です。

29.大沼経塚群出土経筒(おおぬまきょうづかぐんしゅつどきょうつつ)室町時代後期

写真:金銅製経筒


平成3年、ひたちなか地区の区画整理事業に伴い、馬渡の大沼経塚群の2基の経塚の発掘調査が行われました。このうち、1辺約15m(メートル)の方形をした第2号経塚から、高さ10.8cm(センチメートル)、口径4.4cm(センチメートル)の金銅製経筒が出土しました。経筒の胴部には「十羅刹女常州往道白 奉納法花真文六十六部 三十番神天文十年(1541)今月」という鏨(たがね)で刻まれた銘文があり、蓋(ふた)には重弁八葉の宝相華文(ほうそうかもん)が印刻されています。

30.磯崎東古墳群出土遺物(いそざきひがしこふんぐんしゅつどいぶつ)古墳時代後期

写真:珠文鏡


写真:鉄製品の太刀等4点


平成元年に発掘調査が行われた磯崎東古墳群第2号墳から出土した遺物で、一号石室の珠文鏡(しゅもんきょう)1点・大刀1点・鉄鏃6点、二号石室の大刀1点・刀子1点・鉄鏃4点、三号石室の大刀1点・鉄鏃片が指定されています。珠文鏡は市内で唯一出土した古墳時代の鏡であり、また大刀をはじめ鉄製品は錆が少なく保存状態が良好で、いずれも貴重な資料です。

31.十五郎穴横穴群32号墓出土銅製金具方頭大刀(じゅうごろうあなよこあなぐん32ごうぼしゅつどどうせいかなぐほうとうたち)奈良時代

写真:銅製の方頭金具のつく大刀


昭和25年に発見された県指定史跡「十五郎穴(横穴墓群)」館出(たてだし)支群第32号墓から出土した銅製の方頭金具のつく大刀です。全長は推定で80cm(センチメートル)、反りのない直刀です。付属する刀装具は正倉院御物の黒作大刀に似ており、全国的にみても貴重な資料です。

32.三反田蜆塚貝塚土坑出土土偶(みたんだしいづかかいづかどこうしゅつどどぐう)縄文時代後期

写真:左は円盤状の顔の土偶、右は腹部に膨らみを持たせた土偶2体


この土偶は、平成11年の道路拡幅工事に伴う発掘調査により出土しました。1点は高さ16.5cm(センチメートル)で、円盤状の顔を持ち、胸部に乳房が表現されています。もう1点は高さ12.8cm(センチメートル)で、頭、両腕、両脚を欠いていますが、腹部にふくらみを持たせ妊娠を表現するなどの特徴があります。この2つの土偶は小規模な土坑内に並んで埋納されており、こうした状態で発見される例は少なく、土偶の使用例を示す好資料であるとともに、縄文時代の祭祀や習俗を知るうえで重要な資料です。

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