市指定無形民俗文化財

ページID1006218  更新日 2022年1月24日

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39.船甚句(ふなじんく)明治時代から

写真:ステージで披露している様子


明治時代に那珂湊の漁業が盛んになり、漁師が和船に乗り組み櫓(ろ)をこぐ時のこぎ唄として生まれました。「おせよおせおせ、九丁櫓でおせよ、こげば港が近くなる」というように、帰港の時など力いっぱい櫓をこぎながら唄われました。この船甚句は、宮城県一帯の遠島甚句と系統が同じものと考えられています。

40.天満宮の祭礼(てんまんぐうのさいれい)江戸時代初期から

写真:海の中で神輿を担いでいる様子


天満宮の祭礼がいつから行われてきたかは定かではありませんが、水戸藩第二代藩主徳川光圀公が、水戸東照宮にならって祭礼の式も新たにし、御神幸(ごじんこう)行列に神輿の供奉(ぐぶ)を定めたといわれています。祭りの形式は浜降(はまおり)祭で、神輿が天満宮を出発し、町中を通って鎮座石で祭事を行った後、帰路につきます。祭りの特徴は、浜降りの出輿に際して各種の風流物が供奉し、きわめて華やかに行われる点です。明治時代後期から「八朔祭」(はっさくまつり)と呼ばれるようになりました。

41.六町目獅子(ろくちょうめしし)江戸時代中期から

写真:子、雄、雌の3体の獅子が屋台の上の乗っている


江戸時代元禄年間(1688年~1703年)頃から天満宮祭礼の御神幸(ごじんこう)行列の露払いとして供奉(ぐぶ)してきたと伝えられています。獅子は、子・雌・雄の3体があり、いずれも棒の先に頭が取り付けられています。六町目獅子は、底なし屋台の中で笛と太鼓による振り囃子に合わせて勇壮かつ優美に、1体ずつ演舞する特徴があります。昭和55年12月には、「記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財」として国の選択を受けています。

42.元町みろく(もとまちみろく)江戸時代中期から

写真:白い顔、青い顔、赤い顔の3体のみろく人形が乗る屋台


江戸時代元禄年間(1688年~1703年)頃から天満宮祭礼の御神幸(ごじんこう)行列に供奉(ぐぶ)してきたと伝えられています。棒の先に取り付けられたみろく人形3体が、鉦(かね)や笛、太鼓の囃子に合わせて底なし屋台の中で1体ずつ踊る特長があります。白い顔の人形は住吉、青い顔は春日、赤い顔は鹿島の神といわれており、踊る姿は大変こっけいで面白いものです。昭和55年12月には、「記録作成等の措置を講ずべき無形民俗文化財」として国の選択を受けています。

43.オシンメサマ

写真:お雛様に似た男女一対の人形を飾った様子


馬渡のオシンメサマは、東北地方に分布するオシラ神信仰と同系のもので、一般に家屋敷・家族の守護神として崇められてきました。毎月28日の縁日に、馬渡の沢田山不動尊に講中の婦人が集まって不動和讃(わさん)を唱えます。和讃が終わるとホウガンサマ(法眼様)と呼ばれる司祭者が、ヒノキとカヤで作られたお雛様に似た男女一対の人形(オシンメサマ)を両手に抱合せるようにして持ち、不動経文の唱えごとを数回繰り返すオシラアソビが催されます。

44.天満宮祭礼屋台囃子(てんまんぐうさいれいやたいばやし)明治時代から

写真:屋台でお囃子を演奏している様子


天満宮祭礼に供奉(ぐぶ)する屋台で演奏されるお囃子で、明治時代頃から伝承されてきました。場に合わせて8曲が使い分けられます。通常、和太鼓1、締太鼓3、三味線3、横笛1、鉦(しょう)1で演奏が行われ、三味線が加わるところに特徴があります。

45.佐和秋葉神社の火祭り(さわあきばじんじゃのひまつり)

写真:人形を焼いている様子


佐和大神宮境内に祀られている秋葉神社の夏の祭礼で、毎年8月17日に行われることから「十七日のお祭り」等とも呼ばれ、始まりは江戸時代後期の寛政年間(1789年~1800年)にまで遡るといわれています。秋葉神社の本社は静岡県浜松市の秋葉山本宮秋葉神社で、「火之迦具土大神」(ひのかぐつちのおおかみ)を祀り、火伏の神として崇められています。火祭りは、この火伏信仰と、災禍を払拭するため形代(かたしろ)の人形を焼く原始信仰が習合したものと考えられます。夕刻、大神宮拝殿において神事が執り行われた後、仕掛け花火に点火し、御仮屋内に安置された等身大の人形を焼き払います。ドンド焼き(ワーホイ)など火を使う民俗行事は少なくありませんが、人形を焼くという行為は非常に珍しく、貴重な例であるといえます。地元では、この祭礼を中止すると村に災厄があるといわれ、第二次世界大戦中でも線香花火を使って継続してきました。

46.平磯三社祭(ひらいそさんじゃまつり)

写真:町を練り歩く様子


酒列磯前神社、津神社、起松神社の三社統合の祭礼です。神輿が海辺の御仮屋(おかりや)まで磯出(浜降り)するところから、別名「潮(うしお)祭」の呼び名もあります。
海浜地域の信仰や芸能など、民衆との関わりや推移を知る上で、欠くことのできない特色ある祭礼です。

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