第17回 非薬物療法

ページID1005098  更新日 2022年1月5日

印刷大きな文字で印刷

今回は多くの方が対象となる「運動」を活用した非薬物療法を紹介させて頂きます。

身体的側面

運動と言いましても、何でも良いわけではありません。

脳に良い刺激となる運動は 「有酸素運動」 と呼ばれる軽い運動です。

方法としてはウォーキングやサイクリングなどが推奨され、20分以上かつ週3日以上行う事がポイントでありさらに「続ける事」が大変重要となります。この軽い運動は、血流を良くしてくれます。それにより、脳に十分な栄養が行き渡りやすくなり、脳血管性認知症やアルツハイマー型認知症に対し、発症予防にも進行予防にも良い効果があると言われています。

先ほど「続ける事が重要」と言いましたが、数年後(数十年後?)には膝や腰のトラブルなどで、運動を続けられなくなる日が来るかもしれません。また、高齢になってから運動を始める方もいるでしょう。椅子に座って足踏み運動をする事でも代用は可能です。

その際には、以下の3つのポイントをご理解下さい。

  1. 椅子には安全に配慮しながら浅く座る
  2. 腕を大きく振る
  3. 足を高く挙げる

この有酸素運動は、嫌々行うのでは効果も薄れてしまいます。

お知り合いの方とお話しながら、テレビを見ながら、音楽を聴きながら等、様々な方法で「楽しみながら行える」コツが分かれば、より長く継続する事が出来るのではないでしょうか?

心理的側面

次は「心理的側面」から考えていきましょう。

認知症の症状には「行動心理症状」と分類される物があり、心の状態が生活や症状に影響を及ぼすと言われています。

つまりストレス解消は、認知症の「非薬物療法」で重要な位置づけとなります。

1つ例を挙げると「趣味を自由に出来る事」が治療に成り得るのです。もちろん安全面への配慮は必要ですが、認知症になったからと言って、何もかも出来なくなる訳ではありません。

特に長く行っている趣味は「昔取った杵柄」として、記憶に深く刻まれている事が多いです。ある程度の失敗はあると思いますが、危険がないのなら「趣味を自由にする事」を続けられるように、本人と周りの方々で理解し、配慮していければ、少しだけ「認知症と共に過ごしやすくなる」のではないでしょうか。

認知症地域支援推進員は、電話相談・自宅訪問を行っております。
お気軽にお住まいの地域を担当する認知症地域支援推進員にご相談ください。

このページに関するお問い合わせ

高齢福祉課
〒312-8501 茨城県ひたちなか市東石川2丁目10番1号
代表電話:029-273-0111 内線:7231、7232、7233、7234
ファクス:029-354-6467
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。